【心筋梗塞×保険】心筋梗塞は治療できるのか?

心筋梗塞の治療とはどのようなものか

心筋梗塞は、大昔は半数以上の方が命を落とす病気でした。
今も大変な病気であることに変わりはありませんが、医療技術の発展により、多くの命が救われる時代になっています。
治療法は主に手術で、ステント手術やバイパス手術などが行われますが、薬物による治療が選択される場合もあります。
いずれにしても早急に医療機関にかかる必要があり、応急処置も含め一刻も早い対処が必須です。

心筋梗塞の主な治療法

心筋梗塞が認められる際、選択される代表的な治療についてまとめておきましょう。
 
・ステント手術
 
網目になっている「ステント」という医療機器を血管の中に入れ、内側から血管を広げる形で固定することで、血液の流れを改善します。
よく「カテーテル」という言葉を耳にしますが、カテーテルは外から体の中に入れることができる柔らかいチューブのことです。
手術では太ももや腕などの血管から冠動脈にカテーテルを通し、塞がっている部分でバルーン(風船のような器具)を膨らませ、ステントを固定します。
血管を膨らませて血流の流れを改善するだけの治療の場合、処置が終わればバルーンを抜き取るため、血管の中には何も残りません。
 
・バイパス手術
 
詰まってしまった血管とは違う血流ルートを作るため、バイパスを作る治療法です。
一般的に本人の手足の血管などを移植します。
 
・投薬
 
程度によっては、薬物のみの治療になる場合もあります。
「ベータ遮断薬」「硝酸薬」「アルファ遮断薬」「長時間作用型硝酸薬」が主な薬物です。

心筋梗塞は治らない病気!?

手術などによって命が救える大変素晴らしい時代になりましたが、本当のところを言えば、心筋梗塞は治らない病気です。
本来、心臓の筋肉(心筋)が壊死してしまう病気を指し、一度死んでしまった心筋は二度と再生されません。
ただもちろん、適切な処置によってはその後も元通りの生活に戻ることが可能な病気となったことは間違いありません。
それでも、心筋梗塞を起こした原因と結果は、残念ながら体の中に残されています。
特に動脈硬化が原因の場合、予断は許されないことをしっかり覚えておきましょう。
病気は発症させないこと、予防が一番だと心に銘じて、血圧の高い方や検査異常のある方は、適切な治療と定期的な検診を続けることが重要です。
また、心筋梗塞の手術の後は、再発しないよう長期にわたり投薬治療を続けることになります。
発症を抑えて普段通りの生活が送れるよう、患者本人が気を付けて努力することも治療のうちだと言えます。