【心筋梗塞×保険】心筋梗塞の治療に必要な保障額の目安とは

心筋梗塞で入院するといくらかかる?

心筋梗塞は処置が遅ければ命を落とす病気であり、早期のカテーテル治療などが実施されなければ、深刻な後遺症も残る病気です。

心筋梗塞で救急搬送され、命をとりとめ入院が必要になった場合、いくらくらいの費用がかかるのでしょうか。

心筋梗塞の罹患率が高い30代から50代の男性の場合、平均して15日ほどの入院となります。

窓口で支払う必要がある医療費の自己負担額は、健康保険の適用を受けて3割として、平均して57万円ほどです。

高額療養費制度の申請をすれば、1ヶ月あたりの上限額を超えた分が払い戻されます。

年収500万円の人を想定した場合、高額療養費制度では月あたりの自己負担額は最大でも約8万円となるため、49万円程が返金してもらえます。


気を付けたいのは、高額医療費制度の払い戻し対象とはならない金額が発生した場合です。

入院中の食事代1460×13回分×15日分(=20,700円)をはじめ、個室などを希望した場合の差額ベッド代、入院中にタオルやおむつ、おやつや雑誌などを購入した諸雑費などもかかるからです。

差額ベッド代は部屋のグレードなどによって異なりますが、5,000円~10,000円程度が相場です。

調査データでは、差額ベッド代を約8,000円として15日間計算(120,000円)し、食事代(20,700円)などを含めて治療費とは別に約14万円が必要と算出されています。

つまり、払い戻し後の自己負担額(約8万円)とその他費用(約14万円)を合わせて、15日間で22万円が必要となるのです。

22万円を全額保障で補うとすれば、1日あたり約15,000円の入院日額が必要となるでしょう。

もちろん治療費を全額保障で補う必要はないので、ご自身にとって必要な保障はどのくらいか、その一方で万一に備えて貯蓄をどの程度していくかを考える必要があるでしょう。

退院後のリハビリや療養に備えて 

心筋梗塞で倒れると、退院できても直ぐに普通の生活に戻れたり、職場復帰できるとは限りません。

言語障害や半身麻痺などが生じて、介護が必要になったり、リハビリが必要となるケースもみられます。

介護が必要となる場合、介護保険制度の適用を受けて介護認定を受ければ、自己負担額は1割で済みますが、40歳未満の場合はまだ介護保険制度の対象外なので、すべて自己負担となる可能性が高いです。

リハビリの場合は健康保険が利いても、通院や在宅訪問によるリハビリのほか、リハビリ病棟に入院する方法もあり、費用がかかります。

何より、入院中や療養中の生活資金も必要となるので、休職しても傷病手当金が出ない自営業者やアルバイト、定年退職した方などは注意が必要です。

心筋梗塞による長期療養や介護に備え、三大疾病特約給付金として1年分の生活費にあたる300万円程を備えておくか、介護保障特約などで年間240万円程度の保障をあらかじめ備えておければ安心です。