【心筋梗塞×保険】心筋梗塞のリハビリテーションではどのようなことをする?

心筋梗塞のリハビリテーションとは

心筋梗塞での入院は、長期間安静にしていなければならない状況です。
そこから普段通りの生活に戻るためには、低下してしまった運動能力や調整機能をリハビリテーションで取り戻さなければなりません。
心筋梗塞のリハビリテーションは、医学的な評価による長期的なプログラムになります。
体や心に負荷がかかることを極力減らしたうえで、再梗塞のリスクをできるだけ減らし、症状を調整するためのアプローチです。

リハビリテーションの時期

心筋梗塞のリハビリテーションは病気がどの段階にあるかで内容が異なります。
大きく分けて3つの期間に分けられています。
 
・第1期(急性期)発病から1~2週間
 
日常生活で自立できる状態にし、退院することを目的としてリハビリテーション
 
・第2期(回復期)発病から2~3ヶ月
 
病院の外来リハビリテーションや自宅でのリハビリテーション
職場復帰や社会復帰を目的として積極的に運動療法を行う
また、心理的な不安などをカウンセリングで解決
 
・第3期(維持期)
 
生涯にわたって安定的な心身の状態を維持するためのリハビリテーション
自宅でのリハビリテーションのほか、地域の運動施設などを利用
食事療法や生活習慣の改善など

どのようなリハビリテーションをするのか

医療機関でのリハビリテーションは、主にストレッチや筋力トレーニング、歩行練習などを医療スタッフ監視のうえで行います。
時期によっては運動中に胸の痛みや不整脈が起こったり、心臓発作などが起こったりする可能性もあるため、心電図や脈拍を見ながら行うのが基本です。
頻度はおおむね週3回くらいで、30分~1時間程度が目安でしょう。
自宅で行う場合は有酸素運動が効果的なため、ウォーキングやバイク(自転車を漕ぐ動作)が適しています。
必ず主治医と相談が必要ですが、軽い水泳やゴルフなども可能な場合もあります。
最初は15分程度から始めて、問題なければ徐々に伸ばし、30分以上(15分を2回でも可)の運動を週3~5回程度行うのが理想です。

心筋梗塞のリハビリテーションに効果はある?

リハビリテーションを行うと、まず低下していた体力が回復し、自由に動けるようになります。
全身の筋肉でバランス良く生活することで、心臓へかかる負担を軽減することが可能です。
また、正しい教育を受けることで、動脈硬化のもととなる高血圧や高脂血症、糖尿病などの危険因子を減らすことができます。
血管が柔軟性を取り戻し、血流が改善すると、息苦しさや動機、自律神経の乱れが軽減するでしょう。
カウンセリングは、病気による不安や鬱状態から解放されるためにも大切です。
リハビリテーションによって普段通りの生活に戻っていけるだけでなく、心筋梗塞の再発や死亡のリスクを減少させられることが大きな効果です。
何より日常的な動作を楽にできるようにすることは、QOL(生活の質)を維持するためにもとても大切なことです。