ADHDは改善できる?

心理社会的治療

ADHDはいまだ原因が明確になっておらず、ドーパミンやノルアドレナリンがなんらかの要因で不足することが影響しているのではといった程度しか解明されていません。
そのため、完治させるような治療薬は開発されていません。
ADHDでも薬物療法を行われますが、状況を改善させるというよりは、衝撃的な行動を抑制するといった悪くならないように抑える方法となります。
ADHDの改善を目指すには、心理社会的治療が行われます。
これは主として、ADHDの方が行動を改善できるように環境を整える環境調整や日常生活や社会生活において、スムーズな活動ができるようにトレーニングを行うソーシャルスキル・トレーニング(SST)などを、専門家のサポートのもとで行う治療法です。

環境調整とは

環境調整とは、ADHDの方ごとによく見られる症状を整理し、それを改善できるための環境を整える方法です。
環境を整え、決めたルールを毎回実践するようにすることで、習慣化を図り、行動の改善を図ることが目指せます。
たとえば、忘れ物が多い方なら、前日に明日必要なものを書きだして準備し、一つひとつチェックしてカバンに詰めるといった行動を習慣化していくのです。
約束や予定を忘れてしまう場合には、前夜にスケジュール表をチェックし、明日の出発時間や行く場所などを紙に書き出して、目に入る決まった位置に貼り出します。
そのうえで、起きるべき時間に目覚まし時計をセットし、朝起きたら貼り出した紙をチェックし直して、予定に間に合うようするといった具合です。

ソーシャルスキル・トレーニング(SST)とは

学校や職場、家族や友人との関わりをはじめ、お店を利用することや交通機関を使うなどのさまざまな社会生活を営むうえで、状況に応じた適切な行動ができるようにスキルを身につけるトレーニングを行う方法です。
専門家によって、一人ひとりの状況に応じたトレーニングが行われます。
年齢や症状の出方などに合わせ、学校生活や職場、その他のさまざまな人と関わる場で、衝動的な行動などを取って困らせることや驚かせることがないようトレーニングを積みます。
ソーシャルスキルを身につけることで、周囲とのコミュニケーションも取りやすくなり、自然とフォローをしてもらえるようになるなど、社会生活がスムーズになるのもメリットです。
トレーニングを成功させるコツは、褒めて伸ばすことです。
自己肯定感を高めることでスキルが身につき、定着しやすくなります。