てんかんの治療にかかる費用

専門病院による入院治療

てんかんの入院治療やリハビリは、一般的な病院では対応できず、大学病院のてんかんセンターなど、専門病院で行うケースが少なくありません。

自宅近くではできず、遠方の病院まで行く患者さんとご家族も多いため、交通費や入院前検査や外来診療を受けるために、ホテルを予約して宿泊しながら、診療を受ける方もいます。

入院中は入院費用や入院で使うためのパジャマ等のレンタル費用、食費や差額ベッド代などが必要になり、日々20,000円~30,000円ほどかかるケースもあります。

また、お子さんの場合、家族が付き添いをするケースも少なくありません。

病院に併設された宿泊施設がある場合、12,000円~3,000円程度かかるほか、近隣のホテルに泊まるとなれば、15,000円以上の費用がかかります。

1回の入院で1ヶ月ほどかかるケースも多いため、治療費が負担になる方も多くなります。

この点お子さんの場合、自治体などで未就学児や小学生までの医療費の助成制度があるほか、てんかん治療では条件を満たせば、自立支援医療(精神通院医療)・重度心身障害者(児)医療費助成制度 ・ 小児慢性特定疾患治療研究事業 などの制度、高額療養費の上限設定などの利用が可能です。

お住まいの自治体病院などのソーシャルワーカーに相談しましょう。

てんかん治療にかかる費用

てんかん治療で必要な治療費の代表的なものは、外来診療費用、検査費用、抗てんかん薬の処方料、入院が必要になった場合の入院費用や諸雑費、家族の付き添い費用、そして、外科治療を行う際の手術費用などです。

治療費について細かく見ていきましょう。

 

検査費用がかかる

てんかん治療のメインは投薬治療です。

てんかんの診断や適切な薬を選ぶための診療の際、さらに発作を起こした直後など、脳波検査や神経画像などの多くの検査が必要になります。

3人に2人は外来診療のみで診断ができるといわれていますが、1/3の割合で入院精査が必要です。

小児なら1泊程度で済む場合もありますが、成人の場合には45泊の検査入院が必要になる場合もあります。

検査が必要になり、しかも高度な検査が必要となるため、時間も費用もかさみます。

検査費用や検査入院費用は健康保険の対象とはいえ、自己負担額の蓄積が重く感じる方は少なくありません。

入院に備えて

てんかん治療の基本は薬物療法であり、外来通院を通じて行われます。

外来通院や薬の処方代は医療保険や生命保険に付保した医療特約の保障対象とはならないため、給付金は支給されません。

備えておきたいのは、急な発作での緊急入院時や、長期の入院療法時の保障です。

 

緊急入院への備え

てんかんの発作はしばらく安静にしていれば納まることも多いです。

もっとも、いつ起こるか分からず、学校や職場、駅など外出先で倒れると、救急搬送されることが少なくありません。

大事を取って入院をしたり、精密検査を行うため検査と療養のために入院が必要になったりします。

比較的短期間では済みますが、頻繁に起こりやすい緊急入院への備えは必須です。

入院する病院や部屋のグレードなどにもよりますが、115,000×7日くらいの費用は用意が必要です。

 入院療法への備え

症状が重いケースや、なかなか改善できず日常生活などに支障をきたす場合、入院療法が行われることがあります。

専門病院での入院が必要なため、遠方にある病院まで新幹線や飛行機で行くケースも少なくありません。

つまり、てんかんの入院治療には多額の交通費や、家族の宿泊代などもかかります。

入院費用は内容にもよりますが、個室などに入れば、差額ベッド代として1日あたり5,000円~1万円程度必要です。

子どもの入院の場合は、家族が付きそうことも多く、家族の宿泊料が12,000円~6,000円程度かかります。

少なめに見積もっても120,000円、1ヶ月入院するとすれば、60万円の出費です。

 社会保障制度との兼ね合いで考える

てんかんの入院に備え、1日あたり20,000円~30,000円の費用がかかるから、その金額を医療保険や生命保険の保障額で備えようとすれば、保険料が高額に上り、毎月の負担が重くなります。

全額を保険で賄うと考えるのではなく、利用できる社会保障制度を踏まえて、保障額を設定しましょう。

たとえば、お子さんの場合、自治体により、未就学児または小学生や中学生まで、医療費が無料になったり、負担が抑えられる助成制度が設けられています。

また、難治性のてんかんの場合、小児慢性特定疾病の医療費助成が受けられるケースもあります。

年齢を問わず、1月にかかった医療費の自己負担額に上限を設ける高額療養費制度の利用も可能です。

勤務先で家族の医療費を補助しているケースも少なくありません。

こうした諸制度の内容も踏まえ、毎月の負担が重くならない範囲で、必要保障額を設定しましょう。

目安としては日額10,000円ほど確保してあれば、安心です。