【ADHD×保険】ADHDは治療で治せる?

ADHDの治療法はあるのか

ADHDは発達障害の一つで、注意欠如や多動性を引き起こす症状です。
原因はまだ解明されていませんが、生まれつき脳になんらかの異常が生じていると見られています。
生まれつきの症状であるとすれば、治療や改善は難しいように思えます。
ですが、完全な治癒は難しいですが、精神科や心療内科などの専門医のもとで、治療を行うことで改善することや問題行動を抑制、軽減することは可能です。

治療の方法

ADHDの治療としては、年齢や症状、状態にもよりますが、心理社会的治療か薬物療法があります。
といっても、ADHDは原因がわかっておらず、ADHDを完治させる治療薬はありません。
衝動的な行動を抑え、行動のコントロールをしやすくする薬剤や神経伝達物質の不足を補う薬剤などがあり、その人の症状に合わせて専門医が処方します。
一般的には、心理社会的治療をメインにして、必要があれば薬物療法を組み合わせる治療法が基本です。
ただし、大人になり金銭管理ができない、無謀な運転をする、会社で問題行動を起こすなど、日常生活に大きな支障が出ている場合には、早期から薬物療法を併用するのが良いとされます。

心理社会的治療

ADHDの症状を抱える本人が、専門医としっかりとカウンセリングなどを行い、自分の特性を理解することから始めます。
突発的な行動やミスを起こすことや忘れ物などをしないよう、医師の指導にもとづき、生活リズムを整え、注意喚起する張り紙を貼ることや1日のルーティーンを決めて徹底するなどして、自分の行動をうまくコントロールできるようにトレーニングをしてく方法です。
毎日繰り返すことで、次第に自分の行動としてインプットされていきます。
集中力を高めるためや周囲との協調性を高めるためのソーシャルスキルトレーニングなども実施されます。
子どもの場合、保護者に対して、ADHDの子どもとどのように向き合い、接していくべきかを指導するペアレントトレーニングが行われることも少なくありません。

薬物療法

ADHDの原因は明らかではないものの、ドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質が不足しているのではと言われます。
そのため、不足している神経伝達物質を増やす働きのある薬剤などが処方されるのが一般的です。
ADHDを完全に治す薬はありませんが、不注意・多動性・衝動性といった特有の症状を抑えることや出にくくする薬として認められた薬はいくつか存在しています。
医師の指示にもとづき、症状に合わせた薬を用量や用法を守って服用することが大切です。