心筋梗塞の治療費と入れる保険②

命のリスクもある心筋梗塞

心筋梗塞とは

心筋梗塞は、心臓に酸素と栄養分を運ぶ冠動脈が詰まってしまうことで血液が流れなくなってしまい、心筋細胞が壊死して血液が届かなくなることで突然激しい胸の痛みなどに悩まされる病です。
狭心症と合わせて虚血性心臓疾患と呼ばれています。
60代の男性に圧倒的に多い病気とされており、火箸で刺されたような痛みと表現されるような非常に強い痛みを訴え、場合によっては死に至る可能性もある恐ろしい病です。
3本の冠動脈のうち1本だけ詰まったものを1枝病変、2本詰まったものを2枝病変、全部詰まってしまったものを3枝病変と呼んでおり、詰まった冠動脈が多ければ多いほど重篤な症状となります。

心筋梗塞が起こる原因

心筋梗塞が起こる原因は、ほとんどのケースで動脈硬化が原因と言われています。
動脈硬化とは、高血圧や脂質の摂りすぎなどで血管に柔軟性がなくなってしまい、固くなってしまう症状です。
この動脈硬化が悪化すると血管壁が厚くなっていき血管の内径が狭くなるために、血流が悪化して狭心症になります。
冠動脈の壁にコレステロールなどが沈着してしまうことで、こぶのようなものができます。
このこぶが傷付くことで周りに血栓ができ、傷口を塞いで血流を悪くしてしまうのです。
血栓がどんどん大きくなっていくと冠動脈が塞がるので、血流が止まり酸素が不足して心筋細胞が壊死してしまいます。
血流が止まってから20分ほどで心筋細胞は壊死してしまいますし、血栓が大きいほど心筋細胞の破壊範囲も広くなってしまいます。
細胞は一度壊死してしまうと元の状態には戻ることができません。

 

動脈硬化以外に起こる原因もあり

動脈硬化以外にも心筋梗塞になる原因があります。
冠動脈の痙攣や収縮、冠動脈の血管炎、大動脈において血管壁に亀裂が入り、そこから血管壁の中に血液が流れ込む上行大動脈解離、心臓から血栓が飛んでくる脳梗塞である心原性寒栓症があります。

心筋梗塞の症状

心筋梗塞の主な症状は、脂汗が出てくるような激しい胸の痛みです。
狭心症と間違われがちですが、狭心症は数分程度の一時的なものが多く、心筋梗塞は20、30分以上持続する激しい胸の痛みです。
発作を起こしてから数時間経過すると痛みはだんだん引いていくのですが、これは発作がおさまったというより壊死が始まったことで痛みの感覚がなくなっていったためですので、放置は危険です。
心筋梗塞は発作と同時に心筋細胞が壊死していくので、心不全を起こし死に至るケースもあります。
すぐかかりつけ医や救急にかかって処置をしていただくようにしましょう。

 

心筋梗塞のリハビリテーションではどのようなことをする?

心筋梗塞のリハビリテーションとは

心筋梗塞での入院は、長期間安静にしていなければならない状況です。
そこから普段通りの生活に戻るためには、低下してしまった運動能力や調整機能をリハビリテーションで取り戻さなければなりません。
心筋梗塞のリハビリテーションは、医学的な評価による長期的なプログラムになります。
体や心に負荷がかかることを極力減らしたうえで、再梗塞のリスクをできるだけ減らし、症状を調整するためのアプローチです。

リハビリテーションの時期

心筋梗塞のリハビリテーションは病気がどの段階にあるかで内容が異なります。
大きく分けて3つの期間に分けられています。
 
・第1期(急性期)発病から1~2週間
 
日常生活で自立できる状態にし、退院することを目的としてリハビリテーション
 
・第2期(回復期)発病から2~3ヶ月
 
病院の外来リハビリテーションや自宅でのリハビリテーション
職場復帰や社会復帰を目的として積極的に運動療法を行う
また、心理的な不安などをカウンセリングで解決
 
・第3期(維持期)
 
生涯にわたって安定的な心身の状態を維持するためのリハビリテーション
自宅でのリハビリテーションのほか、地域の運動施設などを利用
食事療法や生活習慣の改善など

どのようなリハビリテーションをするのか

医療機関でのリハビリテーションは、主にストレッチや筋力トレーニング、歩行練習などを医療スタッフ監視のうえで行います。
時期によっては運動中に胸の痛みや不整脈が起こったり、心臓発作などが起こったりする可能性もあるため、心電図や脈拍を見ながら行うのが基本です。
頻度はおおむね週3回くらいで、30分~1時間程度が目安でしょう。
自宅で行う場合は有酸素運動が効果的なため、ウォーキングやバイク(自転車を漕ぐ動作)が適しています。
必ず主治医と相談が必要ですが、軽い水泳やゴルフなども可能な場合もあります。
最初は15分程度から始めて、問題なければ徐々に伸ばし、30分以上(15分を2回でも可)の運動を週3~5回程度行うのが理想です。

 

心筋梗塞のリハビリテーションに効果はある?

リハビリテーションを行うと、まず低下していた体力が回復し、自由に動けるようになります。
全身の筋肉でバランス良く生活することで、心臓へかかる負担を軽減することが可能です。
また、正しい教育を受けることで、動脈硬化のもととなる高血圧や高脂血症、糖尿病などの危険因子を減らすことができます。
血管が柔軟性を取り戻し、血流が改善すると、息苦しさや動機、自律神経の乱れが軽減するでしょう。
カウンセリングは、病気による不安や鬱状態から解放されるためにも大切です。
リハビリテーションによって普段通りの生活に戻っていけるだけでなく、心筋梗塞の再発や死亡のリスクを減少させられることが大きな効果です。
何より日常的な動作を楽にできるようにすることは、QOL(生活の質)を維持するためにもとても大切なことです。

 

心筋梗塞は治療できるのか?

心筋梗塞の治療とはどのようなものか

心筋梗塞は、大昔は半数以上の方が命を落とす病気でした。
今も大変な病気であることに変わりはありませんが、医療技術の発展により、多くの命が救われる時代になっています。
治療法は主に手術で、ステント手術やバイパス手術などが行われますが、薬物による治療が選択される場合もあります。
いずれにしても早急に医療機関にかかる必要があり、応急処置も含め一刻も早い対処が必須です。

心筋梗塞の主な治療法

心筋梗塞が認められる際、選択される代表的な治療についてまとめておきましょう。
 
・ステント手術
 
網目になっている「ステント」という医療機器を血管の中に入れ、内側から血管を広げる形で固定することで、血液の流れを改善します。
よく「カテーテル」という言葉を耳にしますが、カテーテルは外から体の中に入れることができる柔らかいチューブのことです。
手術では太ももや腕などの血管から冠動脈にカテーテルを通し、塞がっている部分でバルーン(風船のような器具)を膨らませ、ステントを固定します。
血管を膨らませて血流の流れを改善するだけの治療の場合、処置が終わればバルーンを抜き取るため、血管の中には何も残りません。
 
・バイパス手術
 
詰まってしまった血管とは違う血流ルートを作るため、バイパスを作る治療法です。
一般的に本人の手足の血管などを移植します。
 
・投薬
 
程度によっては、薬物のみの治療になる場合もあります。
「ベータ遮断薬」「硝酸薬」「アルファ遮断薬」「長時間作用型硝酸薬」が主な薬物です。

心筋梗塞は治らない病気!?

手術などによって命が救える大変素晴らしい時代になりましたが、本当のところを言えば、心筋梗塞は治らない病気です。
本来、心臓の筋肉(心筋)が壊死してしまう病気を指し、一度死んでしまった心筋は二度と再生されません。
ただもちろん、適切な処置によってはその後も元通りの生活に戻ることが可能な病気となったことは間違いありません。
それでも、心筋梗塞を起こした原因と結果は、残念ながら体の中に残されています。
特に動脈硬化が原因の場合、予断は許されないことをしっかり覚えておきましょう。
病気は発症させないこと、予防が一番だと心に銘じて、血圧の高い方や検査異常のある方は、適切な治療と定期的な検診を続けることが重要です。
また、心筋梗塞の手術の後は、再発しないよう長期にわたり投薬治療を続けることになります。
発症を抑えて普段通りの生活が送れるよう、患者本人が気を付けて努力することも治療のうちだと言えます。

 

 

心臓を止める心筋梗塞の恐ろしさ

心筋梗塞とは

心筋梗塞は心臓疾患の一つですが、癌に続き、日本人の死亡原因の2位となっている恐ろしい症状です。
心筋梗塞は病名の通り、心臓の心筋が梗塞してしまう病気です。
具体的にいうと、心筋が酸素不足に陥り壊死します。
心筋を冠動脈が取り囲んでいて、心臓に血液と酸素を送っています。
しかし、生活習慣や食生活の乱れ、飲酒やタバコなどの影響でコレステロールが溜まり、動脈硬化で硬くなってしまうと、血液の通り道が塞がれてしまうのです。
心筋に血液を送ることができなくなると、血液に乗って酸素が供給されなくなります。
これによって心筋が酸素不足を起こし、壊死してしまうのです。
心筋が壊死すれば、やがて心臓も止まり、死に至ります。
壊死が広がる前に血の流れを回復させ、心臓を動かし続けることができるかが生死の分かれ目です。

心筋梗塞の症状

心筋梗塞の症状は比較的わかりやすく、耐えられないような、締めつけられるような痛みに襲われます。
胸を押しつぶされるような、焼け火箸で心臓を刺された感じの痛みだったと振り返る方も少なくありません。
心臓のある左胸部から左肩・首・下あご・みぞおちにかけての激烈な痛みが生じ、横になっても20分以上続きます。
急性心筋梗塞の場合、突然の痛みとともに倒れて苦しむ方や気を失う方も少なくありません。
周囲がすぐに気づき、心臓圧迫などを行いながら、救急車を手配できるかが重要になります。

 

時間が急がれる

急性心筋梗塞の場合、救急車で搬送されても、病院に到着前に亡くなる方も少なくありません。
専門医のもとで、一刻も早く、詰まった冠動脈を開通させ、血の流れを再開させることが求められます。
心筋梗塞の発作が起きた時から、血液が再び流れるまでの時間が短いほど、生命をつなぎ、その後の生活に与える影響を小さくできます。
心筋梗塞の状態が長く続くと、命が助かったとしても、脳などにも血液が届かなくなり、言語障害や手足の麻痺が残り、車いす生活や寝たきりになってしまうこともあるので早急な対処が必要です。

居合わせた人の対応

急性心筋梗塞症で心肺停止したにもかかわらず、社会復帰ができた方の調査をすると、その多くが倒れた時に近くに居合わせた人が胸骨圧迫をしているという例があります。
救急車を手配しても、到着まで平均7~8分はかかると言われています。
その間、心肺停止状態が続くと、心臓だけでなく、脳にもダメージが及んでしまい、後遺症につながってしまうのです。
AEDがなくても心臓マッサージを行うなど対処できる勇気を持ちたいものです

 

 

心筋梗塞の対策として日常的に行えること

心筋梗塞の危険因子となる習慣とは

心筋梗塞を発症すると高確率で死につながるため、日々の生活において危険因子を取り除いていく必要があります。
心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患は、動脈硬化が進行するとリスクが高くなります。
加齢によって血管壁は硬くもろく変化していくため、高齢の方は特に注意しましょう。
動脈硬化対策において重要なのは、血管壁にプラークを蓄積させないことです。
プラークは粥のようにドロドロした物質で、これが原因で血管を細くさせます。
すると、血液がスムーズに流れなくなるので、心臓に栄養と酸素を十分に届けられなくなるのです。
高血圧や高血糖は特に動脈硬化を促進させるので、これらの症状には注意してください。
定期的に健康診断と人間ドックを受けて、自身の体調を把握しておくことが大切です。

 

毎日の食事バランスを整えていこう

心筋梗塞を予防する基本は食事にあり、栄養バランスに富んだ食事を意識することが重要です。
暴飲暴食をすると必要以上にカロリーを取り込むことになり、プラークを蓄積させる要因になります。
特に脂質と糖質の過剰摂取には注意し、後はビタミンとミネラルを適切に補給しましょう。
食事の品目数が少ないと、微量栄養素が欠乏しやすくなります。
食事とはカロリーを満たすための習慣ではなく、適切なエネルギー補給と健康を維持させるのが目的です。
塩分は高血圧の原因になるので、1日6g未満に抑えるのが好ましいです。
塩分過多を防ぐためには、減塩に慣れることがポイントになります。
薬味や香辛料を活用すれば、薄味でもおいしく食べられるでしょう。
アルコールとカフェインは適量に抑え、飲みすぎないようにしてください。
過剰摂取は心臓の負荷となるので、特に心臓が弱っている方は要注意です。

心臓を労るための食品とは

青魚全般にはDHAやEPAなどの魚油が多く含まれています。
油は血管を詰まらせるイメージがあるかもしれませんが、魚油に関してはLDLコレステロールを適正に抑えるために役立ちます。
高血圧対策にも役立つので、動脈硬化予防のためにも摂り入れてください。
さんまやイワシ、サバなどの青魚は、週に1~2回くらい食べるようにしたいです。
野菜や果物はビタミン・ミネラルと食物繊維を補給するために役立ちます。
過剰なコレステロールや塩分を追い出す役割があるので、野菜は多めに食べる、お菓子の代わりに果物を摂る、などの食生活を心がけてください。
大豆食品も血圧のサポートに役立つので、豆腐や納豆、豆乳などを積極的に食べましょう。

 

心筋梗塞を発症する危険因子は?予想外のリスクも

心筋梗塞発症の危険因子は「抑うつとストレス」?

厚生労働省のe-ヘルスネットによると、急性心筋梗塞などの循環器疾患を発症する危険因子は、老化や高血圧・喫煙・肥満・糖尿病などとなっています。
全身にある血管の動脈硬化が進むことが大きな原因になっているのですが、発症のトリガーが「ストレスや鬱」などの影響だという点は注目できるでしょう。
生活習慣病を予防して動脈硬化を予防するのはもちろんですが、それと同時に心の健康にも気を付けなければいけないことは、あまり知られていないことではないでしょうか。

性格によるリスクも?

心筋梗塞や脳梗塞の直接的な原因は、血栓が動脈を塞ぎ、血液が流れなくなってしまうことです。
主に動脈硬化を促進させる生活習慣病などが問題視されていますが、さまざまなデータから発症理由を調査したところ、ストレスや鬱が関わることが明らかになったと言います。
以前は性格に関する報告もなされたことがあり、以下のような人に心筋梗塞が多いとされていました。
・目標達成感が少なく常に完璧主義者
・いつも認められることを望む
・時間に追われ加速度的に思考・行動する
・精神的・身体的にてきぱきとした行動をする
ほかにも、戦争による心理的ストレスで発症数が増加することも報告されており、心筋梗塞には精神的・身体的ストレスが関わっていることは明らかだとされています。
一般的に発症が多いのは午前中ですが、働き盛りの若い男性喫煙者は夜遅く就業中に発症するケースが多いなど、世界でも社会要因が指摘されているのです。
また、日本特有の現象としては、下記のような事例があり、精神的に負荷がかかるタイミングで心筋梗塞が発症することが指摘されています。
・仕事に就いている男性は月曜日の発症が多い(休日明けの出社)
・高齢女性は土曜日の発症が多い(週末に家事や付き合いの負担)

ストレスホルモンが直接影響

鬱は心筋梗塞など、心臓の冠動脈の疾患に多いことがわかっています。
生活習慣の乱れも一因と推測されていますが、鬱で分泌されるストレスホルモンが、直接循環器の活動に悪い影響を及ぼすためです。
ストレスや鬱が心筋梗塞の危険因子なら、逆に心のケアをすることで、心臓の病気を予防したり、改善したりできるかもしれません。
現代社会で一切ストレスのない生活を送ることは非常に困難なため、リスクを知って回避することや不安要素を減らすための工夫をすることで、積極的に命を守る行動が大切です。

 

 

心筋梗塞に備えて入っておきたい保険

心筋梗塞の症状とリスク

心筋梗塞は癌、脳卒中と並び、日本人が命を落とす三大疾病の一つに数えられます。
生命の原動力である心臓の筋肉が硬直して血液が回らなくなるため、最悪の場合は発作と同時に死に至ります。
心停止しても、5分以内の心臓マッサージやAEDの使用により心臓が動き出し、早期の手術などを受けて命を取り留めることも少なくありません。
重症、軽傷を問わず、手術や入院が必要になることも多いです。
また、後遺症が残り、生涯寝たきりになってしまう方や車いす生活を余儀なくされるケースなどもあります。

心筋梗塞で起こりうるリスク

心筋梗塞では突然として亡くなるリスク、手術や入院が必要になるリスク、介護が必要になるリスクなどが潜んでいます。
突然亡くなれば、家族の生活に影響を与える可能性は高いです。
手術や入院となれば医療費もかかりますし、仕事ができない、休職するなどで収入が減る可能性や途絶えるおそれもあります。
後遺症の影響などにより、介護が必要な状態になれば、働けなくなって収入が途絶えるうえ、生活費に加えて介護費用もかかるので、経済的な負担も増します。
こうしたリスクに備え、元気なうちに保険や特約で心筋梗塞への備えをしておくと安心です。

心筋梗塞になった時の備え

心筋梗塞に備える保険や特約として、一般的な死亡保障や医療保険、医療特約でカバーができるほか、上乗せできる専用の保険や特約があるのをご存知でしょうか。
代表的な保険や特約が三大疾病保険または特約です。
癌、脳卒中、心筋梗塞と診断され、一定の条件を満たした時に一時金が支払われるものです。
たとえば、保険金額を300万円に設定していた場合、心筋梗塞で後遺症が残り、これまで通り働けなくなったとしても、300万円の保険金が受け取れるので、生活面や医療費を払う補助となります。
診断保険金を得ずに亡くなった場合は、三大疾病でなくても死亡保険金が支払われます。

心筋梗塞で入院した時の備え

医療保険や医療特約としては、成人病特約といった名称の特約をプラスしておくと安心です。
三大疾病および糖尿病や腎臓病などの成人病で入院すると、それ以外の疾病時の入院日額の2倍が給付されます。

心筋梗塞で介護になった時の備え

心筋梗塞の後遺症などに伴い介護になった時に備え、介護保険や介護特約を付けておくのもおすすめです。
国の介護保険制度の対象にならない40歳未満の方も、民間の保険会社の商品で備えることが可能です。

心筋梗塞に対応している保険で万が一の備えを

心筋梗塞に罹患したら

心筋梗塞は血管が詰まることで心筋が壊死していく病気で、突然として発症するうえに命のリスクも伴います。
早急な緊急手術が必要な場合が多く、血管を広げて再び血液が流れるようにすることが必要です。
血液の流れがストップし、心臓に酸素や栄養が行き届かなくなり、心筋が壊死していく症状です。
治療までの時間が長いほど心臓や脳にも影響が生じます。
そのため、手術が成功して命を取り留めたとしても、退院できるまでに長期の入院が必要となることも少なくありません。
寝たきりのような状態になることもあれば、手足や下半身、上半身が麻痺して身を起こすことができない、車いすでないと移動ができないといった状態になることもあります。
言語障害が起こることも少なくありません。
状態にもよりますが、退院に向けて辛いリハビリを行うことや退院後もリハビリに通う必要が生じることも多いです。

 

治療費がかかる

心筋梗塞になると、まず緊急手術が必要となり、その後に比較的長期の入院、リハビリが必要です。
仕事を休職する必要や自営業者であれば働くことができなくなり、収入が減少することや収入が途絶えます。
リハビリをしても、車いす生活となる場合や言語障害が残るケースも多いので、発症前のような仕事ができるとは限りません。
そのため、治療費がかさむうえに、収入も減り、経済的な負担が大きいです。

 

保険でカバーしたい

十分な貯蓄がある方は別として、こうした緊急のリスクに役立つのが保険です。
通常の医療保険や医療特約の場合、設定した日額で入院した日数の給付金(上限がある場合もあり)と手術の給付金が得られます。
たとえば、日額5,000円で60日入院、手術給付金の倍率が10倍だとすれば、入院給付金30万円と手術給付金50万円が支給されます。
もっとも、基本的には退院後でないと請求ができません。
三大疾病保険や三大疾病特約に加入していた場合、心筋梗塞と診断されたことで一時金が給付されるケースがあります。
設定していた一時金の金額にもよりますが、たとえば、300万円の特約を付けていれば、300万円が一時金で給付されます。
今後も、長期のリハビリや寝たきりによる療養生活が予想され、収入が途絶えるリスクもある中、この金額は助かるのではないでしょうか。
心筋梗塞に対応している保険は、通常の医療保険も含めてさまざまありますが、診断されてすぐ一時金が得られるタイプの保険は助かります。

 

 

心筋梗塞のメカニズム|どんな病気?原因は?

心筋梗塞とはどんな病気なのか

心筋梗塞は、心臓を動かしている心筋に血液が届かなくなってしまう病気です。
「虚血性心臓疾患」と言い、虚血=血液が足りないために起こります。
高齢者の人口増加とともに患者数が増え、今では癌や脳卒中と合わせて日本の三大死因になりました。
発症したら一刻を争い、救急車ですぐに医療機関へ運ばなければなりません。

 

心筋梗塞のメカニズム

心筋梗塞は、心臓にある冠動脈が詰まって血液が流れなくなることが発症のメカニズムです。
血液が流れないと、心臓を動かす心筋という筋肉が死んでしまう壊死が起こります。
冠動脈は、右冠状動脈、左前下行枝、左回旋枝の3本があり、心筋を正常に動かすには3本が酸素と栄養を正しく送りこまなければなりません。
もし筋肉が壊死してしまったら二度と再生しないため、十分な血液を全身に送り出せなくなり、最悪の場合は死に至るおそれがあります。

 

心筋梗塞が起こる原因

心筋梗塞が起こる原因のほとんどが動脈硬化です。
動脈硬化はその名の通り、動脈がなんらかの理由で柔軟性を失い、硬くなって血管を細くしてしまう症状を指します。
さまざまな病気によって引き起こされるものですが、特に高脂血症や高血圧などは注意が必要です。
心筋梗塞のほとんどは、動脈硬化が進行した血管の内側に脂肪分のこぶができ、血液の流れを損なうことで発症します。
また、悪玉コレステロールのLDLコレステロールが増えすぎると、血管の内部の細胞が傷付き、それに対処しようとする免疫細胞や他の細胞が血管の壁に入り込むのです。
その部分がアテロームという脂質のプラークになり、大きくなって破裂すると血栓ができて、血管を塞いでしまうことで心筋梗塞が起こります。

 

突然起こる病気

一昔前は、狭心症から心筋梗塞へ進展すると考えられていました。
現在は必ずしもそうではなく、まったく症状のなかった人が突然心筋梗塞を起こす割合が半数くらいあることがわかっています。
自覚症状がない、これといった持病がないという人でも、突然心筋梗塞を発症してしまうケースはかなりあります。
また動脈硬化以外にも原因はあり、冠動脈の痙攣や血管の炎症、血管の壁が裂けるなどさまざまな事態があることもわかりました。
前兆は胸の強い痛みや締めつけられるような圧迫感で、約半数の人は発症1~2ヶ月以内に前兆を経験しますが、逆に言えば残りの半数は何もなくいきなり発症していることになります。
油断せず、胸の違和感や痛みが感じられたら心筋梗塞を疑いましょう。
また、痛みや圧迫感がなくても、不整脈や突然の激しい動悸、脈が異常に速くなるといった症状があれば診療を受けてください。

心筋梗塞の検査ではどんなことをする?

心筋梗塞の検査

 
心筋梗塞が疑われる場合、検査は大きく分けて3つの方法が選択されます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

心電図検査

胸などに電極をつけて心臓の動きを数値化し、グラフにする検査です。
心筋梗塞が起こっている時に心電図を取ると、通常とは異なる波形変化が見られるため、そのデータからどこの血管が詰まっているかを推定することが可能です。

血液検査

心筋梗塞は心臓の動きがおかしくなる病気ではなく、血管が詰まることで心臓の筋肉に血液が行かなくなり、壊死してしまう病気です。
心臓の筋肉が壊れているわけですから、細胞から血液中にさまざまな酵素が流れ出しています。
血液検査でそれらを測ることで、心筋梗塞を予測することができるのです。
主なマーカーには以下のようなものがあります。
 
・トロポニン
 
最も早い段階から数値が上昇するため、近年では非常に高い精度で心筋梗塞の診断ができると注目されています。
 
・クレアチンフォスフォキナーゼ(CPK)
 
健康な時は血中にはほとんど存在しませんが、心筋梗塞が発症してから4~5時間経過すると増えてきます。
 
・CK-MB
 
数値が高ければ高いほど壊死の程度がわかります。
 
・BNP
 
脳性ナトリウム利尿ペプチドというホルモンで、濃度を測ると心臓の機能低下病態を知ることができます。

画像検査

胸にX線を当て、心臓の画像を写す検査です。
このほかにも、心エコー検査などがあり、超音波(エコー)を使って心室の収縮性の低下や消失などを調べます。
また、冠動脈造影検査(CT)は、造影剤を冠動脈に流し込んだうえでX線撮影をする検査です。
このほかにも、カテーテル検査や心臓MRI検査などがあります。

検査時間はどれくらいか

 
心筋梗塞の検査自体は平均で15分~30分程度です。
近年では外来で検査し、そのまま帰宅できる検査なども行われるようになりました。
ただし、発作のない方の場合、検査をしてもどの部分が悪いのかわからない場合もあります。
症状がないのに階段を上ったり走ったりすると胸が痛くなるという方の場合、安静な状態で心電図をとっても、正常な状態であることは少なくありません。
そこで、わざと体に負荷をかけて心電図を取ることもあり、これを負荷心電図と言います。
踏み台昇降運動をしたり、自転車こぎをしたりしながら心電図を取る方法ですが、こちらでも診断ができない場合もあります。
心臓のどの部分にどういった障害があるかを詳しく知るためには、やはり造影CTで冠動脈の状態を詳しく画像化する必要があるでしょう。

心筋梗塞の手術に備えて

心筋梗塞のリスク

肥満やメタボ体型になり、コレステロールが血管にこびりついている場合やタバコの吸いすぎやお酒を飲みすぎると、動脈硬化になるリスクがあるというのは、聞いたことがあると思います。
動脈硬化になると、血管の内部の壁がコレステロールなどで厚くなって硬化し、血液が通る道が塞がれていきます。
心筋梗塞は、心筋の周りを回っている冠動脈の動脈硬化が深刻化することで起こる疾患です。
動脈に血液が流れにくくなり、さらに血栓と呼ばれる血の塊などもできることで、冠動脈が突然詰まってしまうのです。
詰まって流れなくなることを閉塞と呼び、突然として起こる場合は急性心筋梗塞と呼ばれます。
冠動脈が閉塞されると、血液によって心臓へと運ばれていた酸素と栄養の供給が急にストップします。
すると、心臓の筋肉である心筋が壊死してしまうのです。
この際に激しい胸の痛みを感じます。
痛みだけでなく、心臓のポンプ機能が低下することや心臓が破裂するリスクも生じます。
速やかに適切な治療を行わないと、死亡するリスクを高めるため、緊急な対処が必要です。
中でも、過去に急性心筋梗塞を発症していて、その時は助かった方が再発した場合、死亡率が高まります。

 

心筋梗塞と手術

心筋梗塞が起こった場合、専門の治療ができる大学病院や総合病院などに運ばれます。
症状にもよりますが、心臓系集中治療室で、緊急で血管拡張手術を行うケースが多いです。
血管に詰まった血栓などを取り除き、血液の流れを回復させるための手術です。
この手術は再灌流療法と呼ばれ、詰まってしまった冠動脈を広げ、再び血液が通るようにする治療になります。
血流が戻ると心筋に酸素や栄養が届くようになるので、心筋の壊死を食い止めることが可能です。
再灌流療法にも2つの方法があり、溶解剤の点滴で血栓を流す血栓溶解療法と、カテーテルと呼ばれる器具を冠動脈まで通し、血管の詰まった部分を広げるカテーテル治療があります。
CCU(冠動脈疾患集中治療室)と呼ばれる専門の設備がある医療機関では、ほとんどがカテーテル治療を実施します。
なぜなら、血栓溶解療法の成功率よりもカテーテル治療のほうが成功率が高く、危機的な状況からの回復が期待できるからです。

 

心筋梗塞の手術に備えて

一刻を争うので、付き添っている家族の方も手術するか迷っている状況ではありません。
費用が気になる方も、まずは手術をしてもらう決断が求められます。
こうした時、保険に入ってあると安心して手術を受けることができます。

心筋梗塞はどんな症状が出るの?注意すべき前兆とは

心筋梗塞の症状はとても強い

心筋梗塞の症状は、とても強く激しい痛みを伴います。
最も特徴的なのは、胸の圧迫感や締めつけ、脂汗や冷や汗が出るレベルの激しい胸の痛みです。
胸の中が焼けつくと表現する人もいるほど強く、それが20分以上続きます。
痛みが出るのは胸の中心部から胸全体がメインですが、左肩や左腕、顎に痛みが広がることもあります。
歯痛と勘違いしたり、背中に痛みを強く感じたりすることもありますが、症状は一時的ではないため恐怖を感じるでしょう。
呼吸が苦しくなったり、吐いたり、顔面が青白くなったりすることもあり、脱力、めまい、失神などのほかショック症状が出ることもあります。
とても尋常ではない症状ですが、発症して6時間以内に治療を開始できれば、現在では9割もの方が助かる病気となりました。

 

心筋梗塞に前兆はある?

心筋梗塞は、前兆がある場合とない場合とがあります。
前兆がある場合、胸の痛み、締めつけられるような圧迫感を発症の1~2ヶ月以内に経験しますが、約半数の方が何もなくいきなり発症しているのが事実です。
また、糖尿病や高血圧症などの持病がある方、高齢の方などは、自覚症状がないことも多いと言われています。
前兆は、痛みや圧迫感が5~10分程度で数回繰り返され、徐々に激しくなったり頻度が上がったりする「不安定狭心症」が典型的なパターンです。
この段階なら安静にすることで治まりますが、その時点で心筋梗塞を疑い、必ず医療機関を受診しましょう。
また、こうした前兆がなくても、不整脈が出たり、急に激しい動悸が起こったり脈が異常に速くなったりする際には心筋梗塞を疑う必要があります。

 

狭心症の症状とどう違う?

心臓に血液がいかなくなる病気には狭心症がありますが、狭心症の場合、通常は安静にして一定時間経過すれば回復します。
もちろん狭心症の発作を起こさないように適切な治療を継続して受ける必要がありますが、狭心症の範疇にある限り、心筋梗塞の発作のような激しい痛みが続くことは基本的にありません。
心筋梗塞はとにかく緊急事態ですので、発症したら迷わず救急車を呼び、一刻も早く治療を受ける必要があります。
近年、心筋梗塞は、冠動脈が完全に閉じていなくても発症することがわかってきました。
約7割の患者は冠動脈の狭窄度(血管の詰まり具合)が半分以下であったという研究結果も発表されています。
狭心症から心筋梗塞へ進行するのではなく、健康だと思っていた人が突然発症するのが心筋梗塞の実態と言えます。
狭心症より治療が難しく命に関わる状態ですので、もし検査などで血管の異常が見られた場合には適切な治療を続けることが重要です。